住まいの変遷から考察する居住地域学 2008

photo credit: Panorama view of Tokyo Bay area via photopin (license)

11月某日、住む地域を選出するにあたり、まったく土地勘のない地域を新規開拓するよりまず、今まで住んだことのある地域だとか通いなれてある程度土地勘のある地域を候補に入れるべきだと考えました。 なぜならそこは勝手知ったる地域なのだから、日々の通勤、買い物や病院など都市インフラ状況が既に分かっているから。 これまで諸般の都合(家庭の事情とも言う)で色々な地域に住んだことがあります。まずはその辺りを検討してみよう(結構なボリュームの記事です)。

竹ノ塚

生まれてからしばらく足立区の竹ノ塚に住んでいました。 とは言っても物心つく頃には引っ越ししてしまったので、余り記憶に無い。その後これまでほとんど近付いたことも無い。従って、勝手知ったる地域ではなく、ここで取り上げる必要も無いのですが・・・ イメージとしてはベッドタウン的な街なのかなぁと。日比谷線沿線(銀座とか)に職場があれば通い易そうではあります。でも現在の職場や週末に遊びに行く街を考えると、東武線に縁のある生活をしていないので、候補からは脱落。

検見川

千葉県の検見川という地域にも触れておきたいと思います。短い期間でしたが、小学校へ上がる前くらいに検見川のアパートに住んでいたことがあります。 開発著しい海側を走る京葉線が当時は開通していなく、国鉄の幕張駅と新検見川駅の間(かなり駅からは遠い)で、京成線の検見川駅からは近かったと思います。ちょっと歩くと広大な大学のグラウンドがあったり、なかなか緑豊かな地域でした。虫取りをしたり魚釣りをしたり子供にとっては自然に囲まれた楽しい生活が送れそうです。 でも竹ノ塚以上に職場から遠くなるし、あまり興味が無いなぁ。当時は結構片田舎な雰囲気だったけど、最近はどうなんだろう。

南麻布

小学校に上がる前に東京に戻り、港区南麻布のマンションに暮らすことになりました。南麻布といっても高級かつ瀟酒なマンションではなく、当時は路地に入ると中規模な普通のマンションや一軒家が立ち並んでいたのです。 近くには有栖川宮記念公園があり、そもそも静かな住宅街なので、環境としては良い所でしょう。いかんせん、電車の駅迄は遠い(広尾まで徒歩15分くらい?坂道)のがネックですが。 でも今は平凡なサラリーマンが住めるような土地ではないですね。大使館とかあるし何となく富裕層が住む地域のイメージ。ここに住みたいと仮に思っても自分の経済事情(将来性も含めて)が許さないです。

六本木

小学校2年生の時に住んでいました。 現在は六本木ヒルズが出来、オフィスとしても商業施設としても、そして観光スポットとしても名高いこの場所には、その昔、都営住宅がありました。ちょうど現在のTSUTAYAの辺りだと思います。都営住宅に隣接してテレビ朝日(現在のテレ朝のようなきれいな建物ではなくだいぶ汚かったような・・)があり、その敷地に侵入して遊んでいた記憶があります。 麻布十番も近いし、買い物は便利でしょう。住めるもんなら住んでみたい気もしますが当然ここらも高いだろうなぁ。ヒルズには明らかに住めるわけないし。六本人になんてなれそうもない。最初から憧れてもいないですが。

五反田

小学校3年から5年ほど、五反田のマンションに住んでいました。 国道一号線沿いだったので、夜もひっきりなしに車が通る場所でしたが、ごく近くにコンビニもあり、また駅に「とうきゅう」があったので日々の生活には困りません。また、学校も近くにたくさんあるので意外に文京地区だったりしますが、やはりそこは五反田。基本的には夜の街。 マンションの裏をすこし進むと歓楽街なので、小学生時分には刺激が強過ぎ。現在では結構こ洒落た飲み屋も点在するが、当時はキャバレーやスナックが多く、当然路上に屯する客引きが結構恐かったりしました。 駅から離れ、もうちょい高輪の方へ向かえば閑静な住宅街が広がり良い所だと思うけれども、それに比例して地価(家賃)も上がるでしょうね。 しかし現在の職場は大崎にあるので、通勤は徒歩で行けるという大きなメリットもあります。通勤の至便を考え、五反田から大崎の間で住まいを探すのも良いかもしれませんが、その地域だけで固まってしまったら面白みがないような・・・ 朝夕のラッシュは東京暮らしのサラリーマンである以上なかなか逃げられませんが、あまりに職場に近いと仕事と家庭がリセットできないというか、何となく公私混同してしまいそうなイメージになります。 だから職場と家は、少しくらい離れた場所の方が良いのかな。自営の人やSOHOの人はまた別だけれども。

自由が丘

正確には都立大学駅と自由が丘駅の間ですが、中学・高校・大学の間過ごして来ました(正確にはその間至近距離で二度転居していますが)。そして現在(2008年11月)もこの街に戻って来て暮らしているので、現状では一番馴染みのある街です。 どちらの駅もスーパーマーケットや商店街があり、食料品から日用品まで日々の買い物には困りません。加えて、自分でいうのもおこがましいですが、自由が丘に住んでいるということだけでステータスを感じるのも事実です。 しかし、ここに住まうことの問題点は、「そもそものお話」で述べています。要するに高いのです。将来土地付きの家が欲しいなどと目論んでいる自分にとっては難しい。賃貸で暮らすにしてもやはり他の街と比べて高くなるので、同じ予算でも部屋の広さや間取りに大きく影響してきます。 現在、目黒通り沿いには雨後の筍よろしくワンルームマンションがぽこぽこ建っています。それだけ若い人の需要があるのでしょう。ファミリータイプのマンションは、新聞の折り込みなどで確認すると安い中古の物件でも5000万とかしますが、ここに住み続けるとしたらマンション暮らしになるでしょう。土地付き一戸建てだとサラリーマンには手が出せない額になってしまいます。 しかし、将来子供が出来たりしたら狭い1LDKとかじゃ、ちと大変なので、希望は2LDK以上になります(贅沢かも知れませんが)。 ただ、実家もあるし良い街だと思うので、この辺りにずっと住もうと思っていたのも事実。

千川

将来結婚することになる彼女(つまり現在の妻)と3年くらい有楽町線の千川に住んでいました。 池袋まで地下鉄で4分、今では副都心線も開通したので渋谷まで1本で行ける便利な街です。たしか平成24年に東横線との相互直通運転が開始されるので、実家の自由が丘までも1本行けるようになるから、我々夫婦にとっては非常に便利な街であるといえます。 住んでいた頃に、プラウド千川(野村のPROUDですね)というマンションが近くに建ったので、実際買ってしまおうかと思うくらい、住宅街として気に入った街でもありました。駅前には夜中まで営業しているライフ(スーパーマーケット)があり、蕎麦居酒屋やラーメン屋さんなど飲食店もあって住みやすい町だと思います。 職場の大崎までも、池袋に出て埼京線で1本なので通いやすいというメリットがあります。 また、隣接して江古田があります。江古田も非常に住んでみたいと思える街でした。いくつか大学のキャンパスがあるため、駅前は活気づいているし、何より大江戸線の開通で都心へのアクセスの選択肢が増えたためか、マンションがたくさん建設されました。 その他、有楽町線沿線では、池袋から徒歩圏の要町や、千川の先の小竹向原は高い建物があまり無く、空が広く感じる地域です。西武線沿線では東長崎や椎名町も都心に近い住宅街なので住みやすそうです。 車のアクセスも、山手通り、環状7号、目白通り、川越街道に挟まれて、どこに行くにしてもそんなに不便を感じることがなさそう。 学校も多く、治安も良いこの街は、妻が気に入っていた地域でもありました。

上記のような考察を踏まえ、いよいよ次回、これから住もうとする街を決めます。


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