2月某日、ヘルシンキ中央駅から歩いて15分くらいだろうか、ヘルシンキの南西部に、インテリアデザイン、ファッション・ブティック、アクセサリー、ジュエリー・ショップ、ギャラリー、美術館、レストラン、ホテル、デザイン事務所などが集まったデザイン・ディストリクトと呼ばれる地区がある。
そのデザイン・ディストリクト地区のおそらく一番端にあたりそうなところに、焙煎所を併設したカフェ “Kaffa Roastery” がある。場所としては映画「かもめ食堂」のロケで使われて有名になった “Kahvila Suomi” の少し先という説明が一番わかりやすいかも知れない。
焙煎所でつくられた豆はフィンランド中の色々なカフェ等に出荷されているようで、後日ヘルシンキ市内のお店などでもパッケージを見かけることが多々あった。
コーヒー豆の販売だけではなく、ここでは併設されたカフェでKaffaのコーヒーがいただけるのだ。しかも淹れ方をサイフォン式やプアオーバー(ハンドドリップ)、そしてエアロプレスと、好みの方式が選べるため、自分の好みで淹れ方をチョイスしても良いし、もちろん豆の種類でお勧めの淹れ方を聞いてみるのも良いだろう。
すぐそこで焙煎しているということもあり、スタッフのコーヒーに関する知識が素晴らしい。販売している豆に関しても、普段家ではフィルターで飲むのか、エスプレッソマシンを使うのか、浅煎りが好みなのか、深煎りが好みなのかといったリクエストに対して的確に応えてくれる。当然のことながら、その時期折々のお勧めを聞けばが熱心に語ってくれるので、極上のコーヒーに出会えるお店といえるだろう。
筆者は今回のフィンランド旅行で一番美味しいと感じられるコーヒーをここで味わうことができた。一緒に食べたクロワッサンも非常に好みの食感で、あいにくの天気の中デザイン・ディクトリクトの端まで歩いてきた徒労感を一切感じない至極のひと時を過ごした。
お勧めされたKaffaブレンドのコーヒーを自宅用に購入し、日本へ戻ってから自分で淹れてみたところ、その至極のひと時を思い出させるような、非常に美味いコーヒーとなった。後から思えばもっと買って帰れば良かったと後悔の念さえ感じるほど。
次回、ヘルシンキを訪れる時も必ず立ち寄るであろうカフェに認定。
Kaffa Roastery
Pursimiehenkatu 29, 00150 Helsinki.
https://www.kaffaroastery.fi
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