20年ぶりの【まっち棒】で多具山らーめんをいただく

2月某日、おおよそ20年ぶりの思い出の味に再会する。祝日のため夫婦の休みが揃い、これまで行ったことが無いコーヒー専門店の豆を買いに出かけようという流れになった。目指すは多摩川沿いの登戸にある【FUGLEN COFFEE ROASTERS】に決定。

ジムニーシエラでのんびりと横横~横浜新道~第三京浜と進み、川崎ICで降りたところでちょうどランチタイム。少しばかり北へ行くと溝の口で、そこには【まっち棒】というラーメン店がまだここにだけお店を構えていることを知っていた。

首都圏で紀州和歌山らーめんを食べたければ真っ先にこのお店を思いつくのは恐らく僕と同世代か、それ以上の年齢層の人だろう。というのも、1999年頃池尻大橋に1号店を出した【まっち棒】は、ラーメン店というよりはカフェバーのような雰囲気のお店でまたたくまに人気店となり、その後都内にいくつかの店舗を出店していた。

未だ学生だった僕がその頃住んでいた町にも一時期お店があり、当時お付き合いをしていた彼女が家に遊びに来ると銭湯へ行って、その帰りによくラーメンを食べたものだ。もちろん、一人でも頻繁に食べに行っていて、その頃の僕の中では一番好きなラーメンだったことを思い出す。ちなみにその彼女とは数年後に結婚することになり、つまりは今の妻であるので、夫婦共通の思い出の味といっても全くもって過言ではない。そんな少しノスタルジィに浸るためにも、今日のランチは【まっち棒】に久しぶりに行ってみようではないかとなったのは自然の流れといえるだろう。

溝の口駅前近くのコインパーキングにクルマを止め、昼時で並ぶことも覚悟していたのだがたまたますぐに入店することができ、かれこれ20年ぶりの「多具山らーめん」を注文した。チャーシュー、メンマ、半熟玉子、かまぼこ、ネギと具沢山のいわゆる全部乗せ状態のラーメンが僕らの目の前に時空を超えてやってきた感じ。一口スープを飲み、麺をすすると「あぁ、こんな味だったな」と脳が少しずつ思い出してくる。昔の彼女にばったり再会した感じか。

多具山らーめん(大盛り)

前よりも少しスープがあっさりとしているようにも思えたけれど、まぁ昔通っていたお店とは違うからなと思いつつちょっとニンニクを入れて味にパンチを持たせて食べ進めた。やっぱり美味しかった。溝の口にあまり来る機会はない生活を送っているけれど、夜中まで営業しているようなので都内の帰りとかにまた寄って感傷的ラーメンを食べようと思ったのだった。

溝の口駅前すぐにあります

さぁ、コーヒー豆を買いに行こう。

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