1月某日、かねてから噂はあったものの現行の3ドアジムニー/ジムニー シエラですら多くのバックオーダー抱えていて、生産体制的に無理筋じゃね、と思っていた5ドアバージョン(インド生産)が、【ジムニー ノマド】という名前で4月から日本でも発売されるという公式発表がありました。マジか。
長年経営トップとして手腕を発揮してきたカリスマ経営者、鈴木修元代表取締役会長兼社長が昨年末亡くなられたのが一つのターニングポイントだったのでしょうか。最後にゴーサインを出されたのか、最後までストップかけていらっしゃったのか。
これまでの3ドアジムニー/ジムニー シエラだと、申し訳程度に存在する後部座席は人が普通に座れる席ではほぼなく、どうしてもやむなしといったケースでの緊急避難的な座席スペースだったのが、普通自動車の現行シエラ比でホイールベースを340mm延長し、前後の席間を90mm拡大、さらに後席の着座位置を50mm後方へ移して追加のドアを付けたという仕様のよう。簡単に言うと前席から後ろをにゅっと伸ばして後部座席にも人が無理なく座れるようなスペース作りました、ってことだ。
現行のジムニー/ジムニー シエラのスタイルが好きだけど実質二人乗りのクルマじゃ家族が乗れない/家族の理解を得られないっていう一般のユーザーや、本格クロカン乗りたいけれどランクルは高すぎるから無理っていう購買層には、ワングレード2,651,000円~という価格も含めてかなり刺さるでしょうね。
懸念があるとすれば、ボディ大きくなったのにエンジンはシエラと一緒?という点でしょうか。軽ジムニーは試乗も含めて乗っていないから分かりませんが、少なくともシエラはパワーもりもりトルクフルというクルマではなく、オンロードで発進や合流時などキビキビした加速が求められる際にはアクセル踏み込んで各ギアでかなり引っ張って何とかセーフ(それでも周囲のクルマからは明らかにもたつく場面あり)という、オフロード走破性能に振り切った世にもまれなクルマだと思うので、果たして大きく重くなったのにパワートレインそのままって、人によっては「走らないクルマ」の烙印を押されるような気がしないでもない。一応、ブレーキだけはフロントベンチレーテッドディスクに強化されているみたいだけど。最小回転半径が5.7mっていうのもなかなかかと(シエラは4.9m)。あと、なぜかガンメタ+メッキ縁取りの専用フロントグリルが設定されていて、外装ではこれがどうしても好きになれないけれど、これは好みの問題。
ちなみに僕は小さなクルマが好きなので、5ドア発売に際して待ってればよかったというようなショックはないし、つまりは3ドアのジムニー シエラで満足しています。
ただし燃費には目をつむる。
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