1月某日、あと1週間強でキャンプインする俺たちの阪神タイガースは、藤川球児新監督の元スタッフ会議を行い、沖縄キャンプのメンバー振り分けを決めたそう。
今年のはじめに球児が語っていた2025年シーズンのオーダー構想は、1番・近本、3番・佐藤輝、4番・森下、5番・大山という布陣のようだ。順当に行けば、リードオフマンの近本に続く2番には中野が入るだろうし、クリーンアップの後ろの6番には成長著しい前川と井上あたりを左右で競わせ、7番に捕手、そして岡田前監督が確立した「上位へのつなぎ役」としての8番に木浪と小幡を競わせる感じになるのではないか、と。メンバーとしては日本一になった2023年、前評判を(案の定)覆してシーズン2位に終わった2024年からの流れとして大きく変わるものではなさそうだ。いや、変わっていない。
つまり、仮に前川がスタメンであればかなりの左バッター偏重打線になると言ってよい。捕手と投手を除いた「打って点を取るメンツ」という視点では森下と大山だけが右バッターとなり、主力を担う彼ら二人を打線のどこに配置するかが今シーズンもポイントになってくると思うのです。
タイガースは浜風の吹く甲子園球場がホームなのに「ちょっとバッティングが良い左バッター大好き」というドラフト戦略があったのか、伝統的に右バッターを育てることができないのか。現役当時の岡田以降、八木や新庄、今岡あたりが「そこそこ強打の右バッター」として一時代を築いた(ただし、チームはとにかく弱かった。いや今岡の覚醒後に優勝したか)けど、それ以降って金本元監督が大山を指名するまで打線の核となりそうな「生え抜きの」右バッターが待てど暮らせど出てこない、あるいは長続きしない。一瞬ブレイクした濱中も結局けがに泣かされたしなぁ。やっぱり育てられない、育たないという何らかの原因があったのかもしれないですね(コーチ陣が左打ちしか教えられないとか)。そもそも世代としてイチロー・スズキやヒデキ・マツイ以降、右投げ左打ちに憧れて練習する少年たちが増えたということもあるのでしょう、きっと(個人の感想であり根拠はない)。
さて現実に話を戻し、佐藤輝を3番(機能するかどうかは別として)にした場合、1~3番まで左が続くことになる。左右ジグザグがオーソドックスな考え方とするのであれば、セオリーを外した(攻めた)構想になると思う。もしかして2番に中野ではなくて右バッター入れることも想定しているのか、球児よ?そういえば中野については特に言及していないような・・・。
森下は基本的には中距離打者だと思っている。昨秋のプレミア12では日本代表(NPB選抜チーム)として、開催時期の悪さ(プレミア12がいまいち盛り上がらない大きな要因)のために4番打者を用意できなかったチーム事情から、恐らく消去法で4番を任されるも、結構良い活躍が出来て相当に株を上げた印象。タイガースというチームの中でも彼が打てばチーム全体の士気が上がるムードメーカー的なキャラクターだけれど、4番適正があるのか未だ分からない。今のタイガースで3割を打てる可能性がある数少ない選手だとは思うよ。だけど、どっしりと4番に据わるよりも3番打者タイプじゃないかな。本人は3割30本100打点を目標にしているようで、もちろん是非ともお願いしたいところではあるものの、3割と100打点をクリアで十分であり、しっかりとバットが振れるのが魅力的な選手だからこそ、本塁打を狙いだすとスイングが大きくなってとたんに調子を崩したり(ありがち)しそうで怖い。
したがって、個人的には3番・森下、4番・佐藤輝、5番・大山の方が右→左→右でしっくりくるのだけれど、これだと昨季までと代り映えなく、何度も試して結果が出ていないのか。おそらく、藤川球児新監督の「投手目線」として3番・佐藤輝、4番・森下、5番・大山という並びの方が嫌だ、という考え方なのだろう。
あれ?もしかしたら僕は4番・森下を懸念しているのではなく、3番・佐藤輝という構想に対して例年通り過度の期待と一抹の不安を覚えているのかも。
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