12月某日、今週に入って朝晩は気温が下がり、コートを着込んでマフラーなどを巻いてしっかりと防寒対策をしている人が多くなってきました。毎日の会社への行き帰りの時間は一桁台の気温なので、ぼくも迷わず厚手のコートを着てマフラーを巻く。もっとも鎌倉駅まで原付に乗っているので、当然のことながら歩くよりもさらに体感温度が低く感じられるため、もしかしたら他の人よりも早く冬仕様の装いになっているかも。
スーツに合わせることが多いダッフルコートは大学生のころに買った【apres seize TAKESHI YAJIMA】のもので、肉厚のヘリンボーン生地は色あせたりヘタったりすることなく、かれこれ四半世紀の間ぼくの冬を暖かくしてくれている。もっと長いものでは高校生の時にアメ横だかセンター街だかで買った【Schott】のピーコートはもうすぐ30年選手になろうとしている。手に入れてしばらくは馬鹿みたいに固く重いメルトン生地に辟易することもあったけれど今ももちろん現役バリバリで、ニットとスラックスに合わせて会社へも行くし、週末にカジュアルな組み合わせで着ることも多い。さすがに真冬になると、27~28歳頃に【Edition】で買ったN-3Bベースの極厚ダウンジャケットを着ることも多くなるけれど、それももうあとわずかで20年選手になるだろう。
もちろん、コートなどの重衣料は1年のうち秋冬の寒い間だけしか着用しないから、ある程度長く着られるのは確かなのだろうけれど、物持ちが良すぎて新しいものへ買い替えるタイミングを完全に失っている状態。【A.P.C】や【KAPITAL】のジーンズも学生時代に買ってからまだまだ履いているし、【Tricker’s】のカントリーブーツもそろそろ購入から四半世紀経とうとしている。若いころから何とか体形を維持できているのも大きいとは思うけれど、消耗品として手ごろなものを買わずに、何とか手を出せるギリギリでなるべく良いものを手に入れようとしていた若いころの自分のこだわりというか審美眼をほめてやりたい。
でもさすがにダッフルコートやピーコートは袖も擦り切れたりポケットにダメージもあるので、そろそろ買い替えた方が良いかも知れない。あまりにも行き過ぎると「物持ちが良い」のではなく単なる「貧乏性」になっちゃうからね。
でも今年の冬は越せるだろう。そうやって来年以降もまた同じコートを着続けていくかもしれない。